仮想通貨といえばビットコインを連想する人は多いのではないでしょうか。ビットコイン取引により資産を作った人も少なくないでしょう。
今回はこのビットコインとはそもそも何なのかを詳しく説明します。
ビットコインとは何か?
ビットコインとは何か、まずは簡単に説明していきます。
ビットコイン誕生
ビットコインは2009年に運用が開始された仮想通貨です。Satoshi Nakamotoという人物がソフトウェア会社に送金したのが始まりとされています。
当初はビットコインに通貨としての価値はありませんでしたが、ビットコインの取引に必要となる「マイニング」という作業に要する電気代に対して通貨価値が認められました。
ちなみに当時の価値は、1BTCが0.07円ほどでした。
さらにビットコインが決済として使用されるようになり、1BTCは0.2円ほどの価値を持つようになります。
BTC(Bitcoins)価格上昇の経緯
ビットコインには取引所がありますが、2010年にその取引を始めたのが東京都に拠点を持つ「マウントゴックス社」です。2011年にマウントゴックス社がTibanne社に買収されたことを皮切りにBTC(Bitcoins)の価値が上昇し、1BTCは80円台をつけます。
2013年には1BTCが4千円ほどの値を付け、投資家による取引が盛んになるとさらに価格が上昇、2017年には1BTCが200万円以上の値を付けるに至ります。
ビットコインの仕組み
ビットコインの仕組みについて説明します。
ビットコインはブロックチェーンで成り立つ
ビットコインは通貨のように管理する組織がありません。その取引の情報は、「ブロックチェーン」というものに記録されています。
あらたなBTC(Bitcoins)の発行や取引の情報はすべて、コンピュータネットワーク上に分散され、取引台帳という形で存在する仕組みです。
ブロックチェーンの仕組み
ブロックチェーンとは、あらたな取引のたびに生成されるブロック状のデータをチェーン状につないだものです。新しく生成されたブロックには、ひとつ前の取引の内容を示す情報も含まれます。
このあらたな情報のブロックを生成する作業を「マイニング」と呼びます。
そして取引のたびに生成するブロックを最初にマイニングした人には、BTC(Bitcoins)の報酬が与えられます。
マイニングの仕組みとビットコインの半減期
マイニング作業は簡単に言えば、適当な数値をアルゴリズム(問題を解くための手順プログラム)に入力し、求める数値が得られた時点で完了するものです。
ただしこのマイニング作業は高速で計算する専用のチップが必要なので、その専用機器を購入し多額な電気代をかける必要があります。マイニングは実質的に資金のある事業者が行い、その競争も激化しています。
仮想通貨はほとんどが、発行量を最初に決めています。ビットコインの場合は、発行量の上限が2100万BTCとなっています。
これはマイニングによりブロックを生成する際に受け取る報酬が、4年に1度のペースで半分になるためです。2020年5月12日に3度目の半減期を迎え、報酬は12.5BTCから6.25BTCになりました。
ビットコインの販売所と取引所
ビットコインを売買するプラットフォームとして、「販売所」と「取引所」のふたつがあります。
販売所はBTC(Bitcoins)を扱う業者が提供するサービスです。ここではビットコインを売買したい人が、すぐに取引を行うことができます。ただし買値と売値の差(スプレッドと呼ぶ)がかなり大きいのが特徴です。このスプレッドは手数料であり、業者の利益となります。
一方で取引所はビットコインの保有者が直接売買を行えるプラットフォームです。取引所を運営する業者はその場を提供するだけなので、ビットコインは保有しません。そのためスプレッドは販売所よりも少ないのが特徴です。
ビットコインの価格の推移
ビットコインの価格推移は、誰もが気になるところでしょう。今後の動向も気になるところです。
サービス開始からのデータはあまり意味がないので、この1年間の価格推移をみてみましょう。2020年9月24日から2020年9月24日のデータは、以下のとおりです。
始値 104万4001円(2019年9月24日)
高値 130万5300円(2020年8月18日)
安値 44万1900円(2020年3月13日)
終値 108万5982円(2020年9月24日)
最安値をつけた3月から高値をつけた8月まで、BTC(Bitcoins)の価格は3倍近くになりました。この変動率(ボラティリティと呼ぶ)の高さがビットコインの人気につながっています。
ビットコインの将来性は?
値動きの大きさで人気のあるビットコインですが、将来性のポイントとなるのは市場規模のさらなる拡大です。
具体的には、ETF(上場投資信託)として承認されれば、さらなる投資家の流入が期待できるので価格上昇につながると考えられます。
ただしマイニング報酬の半減期を繰り返すことで発行量が上限に達すると、プレミアムとしての価値はなくなる可能性があります。つまりBTC(Bitcoins)の価格は安定に向かうということです。
ビットコインも安全性とともに知名度が高まることにより、その価格変動の幅も収束していく可能性は考えられます。
まとめ
日本では仮想通貨といえばビットコインが挙げられるほどに、高い知名度を誇ります。直近の値動きも大きいことから、投機対象としての人気も変わらずに高いと言えます。しばらくの間は、ビットコインによる資産形成も注目され続けるのではないかと思われます。